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「はーなーちゃーん♪」





ある日の放課後のことだった。春人があたしの教室に来たのだ。




う~ん。いつ見てものんきな人だ。




「なに?」




「んー?一緒に帰ろうと思って♪いい?」





「うん。いいけど……」




なんか、怪しいんだよな。変にニヤニヤしちゃって。





「じゃっ、行こ!」





そう言って、春人はあたしの手を握った。しかも、恋人繋ぎッ!!





「どーしたの?急に一緒に帰ろうなんて」





あたしは帰り道、春人に尋ねた。


また、ケーキ食べ放題とかだったら嫌だかんね。





「え~?別にぃ。ただ華ちゃんと帰りたいなァって思っただけだよ。」





「ふーん」





「そうだ!!今から俺ん家来ない??」





「えっ!?」




ちょ、待ってよ!あたし、まだ心の準備がッ!!



みるみる顔が熱くなって赤くなるのがあたしは自分でもわかった。




「もしかして、無理?」




春人はショボーンとした顔でこちらを見つめてきた。





「いえいえ!全然嫌じゃありませんッ!!行く!行きたいです!!」




あたしいつからこんな積極的になったんだ?




「よかったぁ。じゃあ、俺ん家いこ」





あたし達は春人ん家へと向かった。