駅に歩いて向かうと遠くに蜂矢先輩が待っているのが見えた。



ドキドキ――……




こんなに遠くにいるのに先輩の姿をすぐに見つけちゃうなんて…。


私服がまたかっこいい。


先輩は、古着って感じのクラッシュデニムにインパクトのあるパーカー、それにキャップをかぶっていた。



童顔の先輩にとても似合っていたのでまたドキドキした。



「は、蜂矢先輩!!」



あたしは先輩の方に走った。



「おおお、お待たせしま………」



カツン――……



あたしは、何もない所でつまずいてしまった。



「わゎっ」

「華ちゃんッ!!」




ドサッ――…



「いてて……ι」



目を開けると目の前に先輩の顔があった。


ち、近い!!




コケたと同時に先輩が下敷きになってくれたみたいで、あたしは無傷だった。



「先輩ッ、すみません!!……大丈夫ですか?」



あたしはサッとどいた。



「俺は大丈夫だよ。華ちゃんは平気??」




「だだ、大丈夫です!!」




「なら、よかった♪」


「ホントすみませんでした……ι」




「大丈夫、大丈夫♪」



あぁ~、初っぱなから失敗だよぉ;