ピンチヒッター

「皆さん、今まで応援ありがとうございました」

二人は頭を下げ、声を合わせて言った

呆然とするあたし達

・・・・・・

って、あたしが喋らないと!

「ちょっと、いきなりどうしたの?」

「改めてチア部にお礼を言おうと思ってな。
あと、頼みごとをしに来た」

桜庭亮は正太を見た

「必ず皆を甲子園に連れて行きます。
だから、明日も応援よろしくお願いします」

正太の言葉で、再び二人は頭を下げた

「そんな、あたし達は好きでやってるだけで・・・・・・」

と美歩は言ったんだけど

「俺達も好きで頼みに来たんだから、いいだろ?」

桜庭亮にそう言われると反論のしようがなかった

「じゃ、円陣組もうぜ~」

当たり前のように桜庭亮はあたしの右隣にやってきた

そして左側には正太が来た

少し前なら皆から反感買ってたんだろうな