ピンチヒッター

「でも、まだ話は終わってないぞ。

全てがどうでもよくなってた時、
正太に出会った。

あいつのスイングを初めて見た時は震えが止まらなかったよ。
あんな鋭いスイング見たことなかったからな。

光が見えた気がした。

こいつとなら奇跡も起こせる。
そう思った。

正太は、甲子園に行きたいっていう夢を思い出させてくれたんだ。
ずっと心の奥にしまってて、忘れたことにしてた夢だ。

だから、あいつには感謝してる。

もちろん、お前にもな」

桜庭亮は笑顔になった

「何であたしなの?」

「お前が受験させたんだろ、この学校?
聞いたぜ、野球部員の進学率の高い学校を調べたらしいじゃん」

正太の奴、余計なことをベラベラと・・・・・・

「それだけじゃない。
お前や正太と一緒にいる時は温かい気持ちになれるんだ。
お前らといると、心の傷が癒される。
そういう意味でも、感謝してるよ」

「よくもそんな台詞を堂々と・・・・・・」

「事実だからな」

桜庭亮は少年のように笑う

いつもの桜庭亮だ