猫に捧げるRPG

「ん…でも、そんなに猫毛だらけなのに今は症状落ち着いてるみたいね。触れるのがスイッチってことかな」

百花はまじまじと俺の様子を観察し始める。

「しっかし……いくらなんでも、犬の民の王が、こんな小さい街に来る? いくら辛くても、現実から逃げちゃダメよ?」

「本当だって! こんな時に情報の出し惜しみはしねぇよ!」

肩を掴んで訴えると、百花はなぜか顔を赤らめた。

「わ、わかったから! とりあえず信じとく。……それで、具体的にはどうしたいの?」