「……よい、罰なら私が与える」
剣を抜こうとするハワードを押し止めて、レティシアが前に出てきた。
「私は、犬の民の王レティシア。ここには偵察へやってきた。
以前の争いより長い時が経ったが、猫の民への不信感は拭われてはいない。いや、もう限界だ。
まあ、猫側の言い分も似たようなものだろうがな」
ちらと太助に目をやる。
「そして、かつて我らを仲裁した勇者の子孫までも猫に味方すると言うなら、もはや民の均衡は保てまい」
剣を抜こうとするハワードを押し止めて、レティシアが前に出てきた。
「私は、犬の民の王レティシア。ここには偵察へやってきた。
以前の争いより長い時が経ったが、猫の民への不信感は拭われてはいない。いや、もう限界だ。
まあ、猫側の言い分も似たようなものだろうがな」
ちらと太助に目をやる。
「そして、かつて我らを仲裁した勇者の子孫までも猫に味方すると言うなら、もはや民の均衡は保てまい」
