小田切くんの視線の先には、男子の胸……。
つまり、心臓。
小田切くんが口角を上げて、恐ろしい声で囁いた。
「死にな……!」
小田切くんが拳を振り下げる。
や、ヤバい……!
そんなとこ殴ったら、本当に死んじゃうよ……!
「だ、だめ────────────ッ!!!」
考えるより先に、私は小田切くんの腕に抱きついていた。
私にタックルされたせいで、小田切くんはゴロンと地面に倒れる。
「う……うわああああああ!!!」
小田切くんが倒れている隙に、男子たちは慌てて逃げ去ってしまった。
「あ゙ッ、くそ!
テメェら逃げんじゃねえッ!」
小田切くんは素速く起き上がって、小さくなっていく男子たちの背中に叫ぶ。
そして、ギロッと私を睨んだ。
「テメェなにしやがる!
いきなり押しやがって……殴り損ねたじゃねーか!
みろ!
おかげであいつら逃がしちまったじゃねーか!」
「小田切くん!」
「あんだコラ!!!」
「好き!!!」

