二人の虹

夕方、晴美は盛岡のアパートへ到着した。

脇の階段を駆け上がり「201号」の前に来ると、ドアの横に段ボール箱が山積みされていた。

ドアを開け、中に向かって声を張り上げた。

「隆一!、サボってないで荷ほどきしてよ!」


弟みたい。
でも責めちゃあいけないよ。


「だからもう済んでるって。後は衣類だけ〜」


フローリングの床に座り込んでる隆一は言う。


そう?

晴美は確認するかの様に見渡す。


なるほど、家具や電化製品の類は既にそれなりに納まっている。

「良く出来てるわね…」


ネッ弟さん頑張ってくれたでしょう。


「…でも遅いよ、姉ちゃん。待ちくたびれたよ…」

「しょうがないでしょう。バスで来たんだから〜」


エエッ!
バス!
あのお父さんの含みの真相それ!


「お疲れ様」


「引越屋はケチるし、新幹線はケチるし…」


不満タラタラの晴美。


解ってあげなさいな、家庭の事情〜

「ここまでやりゃあ充分だろう姉ちゃん。後は衣類だけだからさあ」


「手伝ってよ」

「冗談だろ〜姉ちゃんのパンティ見たって、面白くも何ともない」


「何て事を…」


さほど気にもせず晴美は言った。