「…最悪」


お弁当を見て、また溜め息をつく


「って、また?真白っ…ハハハッ」


お腹を抱えて笑う杏


くうぅっ…人事だとおもちゃってさぁ〜


目の前のお弁当。


それはお母さんがお父さんあてに作ったでっかいお弁当。


前もあったよね、これ。

その時、携帯が鳴った。

「んー?誰からー?」


杏がニヤニヤしながら聞いてくる


「あっ…」


そう呟いて杏に携帯の画面を見せる


フムフム、と相づちを打ちながら読む杏


「行ってこい!真白」


満面の笑顔でそう言うとあたしの背中を押した


「わっ…けど………………うん!!ありがとう!」


杏の声援を浴びながらお弁当を抱えると誰にもばれないように屋上に向かった