「フッ」
「真白?何笑って…うわっ」
杏のことを創也さんの方へ押した
「何して…」
そこで言葉が途切れる杏
カアアと頬が赤く染まって視線は創也さんの方へ向いている
「えっと…」
顔を俯かせながらぎゅっと拳を握り締める
フイッと杏がこちらを向く
「"がんばれ"」
笑みを浮かべながらクチパクで杏にそう言うと決心したかのように小さくコクンと頷いて創也さんのもとへと歩いていった
「ふぅ…」
息を吐いて携帯を開き、何時か確かめる
まだ6時ちょっと過ぎ
杏は創也さんに送ってもらうよね
ふたりの時間を少しでも増やしてあげたい
よし、ひとりで帰ろ
向きを変えて遠回りをして廊下を歩いているとコツコツと前から足音がしてきた
ゆっくりと視線をあげる


