「"あたし‥先生が、好きっ"」
いっくんの手があたしの頬に触れる
そして甘く耳元で囁かれた
『"バーカ…先にいってんじゃねぇよ‥"』
そして――‥‥
静かにゆっくりと唇が重なった
「はーい!カッット!」
佳木さんがハリセンで床をバシンッと叩くと同時にいっくんの顔が離れる
そしてクシャッと頭を撫でられた
そう、今は撮影でkissなんてしてないし似せたように撮っただけ。
トクンッ‥トクンッ
鼓動が静かに胸の中で揺れ動く
「いっく‥‥」
視線を感じハッと後ろを振り向くと悲しそうにすみれがこちらを見ていた
あ‥そうだった。
ぎゅっと拳に力をいれる
『ん?どした?』
優しく包み込むようにあたしを覗き込むいっくん
開いていた唇を閉じるとまた開いた
「ううん、何でもない……すみれ!」
そう言うとすみれに手招きをした


