「ナイス先生!では駅の中に入りますか!!」
佳木さんがガッツポーズをしながら微笑む
『けど勝手に撮影なんていいんですか?』
「フフン…許可なんてとっくに取ってるに決まってるでしょーが!」
佳木さんはそう言って笑った
す、凄い…そこまで
とゆーか…
こんなにいっぱい人がいる所で撮影するの!?
緊張で目眩をしてしまいそうになる
身体中が震える
「どうしよう…」
か細い声で誰にも聞こえないように呟く
「じゃあ撮影始めるよー」
佳木さんがハリセンを持ちながら言い放った
撮影が始まる
視線が熱い……
何て言うんだっけ…
言葉がうまいように出ない
その時、頭の上に何か乗せられた
え…?
「いっく…先…生」
『大丈夫だから、安心しろ』
優しく微笑む彼。
あたしはその笑顔と優しさに何度助けられたんだろう…
「うん…」
小さくコクリと頷いた


