Black world sky

「ライロンを倒さない限りは闇も晴れないし、魔物達も消えないわ。一体どうすれば…」


 メグは悔しそうに顔を下げる。


「そのライロンって奴…俺様が倒してやろうか?」

「え…」


 メグの顔が驚きの表情に変わる。倒すって言っても、女神の所へ連れて行くだけだけどな。


「俺様…実は勇者なんだ…」

「え゙!?」


 メグがさっきよりも驚いた。しかも声がごもっている。


「勇者だったら何故殺人を…」

「仕方ないだろ!普通はみねうちだとかするんだろうけど!なんかそれって微妙だから、一旦剣を抜くと目の前の奴を殺さずにはいられないんだよ!」


 大声で怒鳴ってしまった。メグはまた震えた声でこう言う。


「アレフィー君って…気が短いんだね…」