Black world sky

「1つだけ聞きたい事がある」

「な…何でしょか?」


 また少女はかんだようだ。いまだに尻餅をついたままで、立ち上がれないでいる。


「その前に…その敬語ウザい。聞いてたら殺意が湧いてくる」


 どんな言葉であれ、カタコトで話されるとムカついてくる。


「すいませ…いや、ゴメンッ!」


 少女はやっと普通のタメ口で話してくれた。


「で、本題に戻すけど…この世界って魔王みたいな奴いる?」

「…へ?」


 魔王…少女は不思議そうな顔をした。そして、しばらく考え込んだ後、ひらめいた顔でこう言った。


「魔王魔王…魔法ならあるよ!」

「とぼけるな…」


 そう言って俺様は抜刀する。


「あ…ゴメン!ワザとじゃないから!」


 少女は慌ててそう答えた。