「お茶飲んでく?」 涙が収まったらさっと俺から離れてやんの。 俺は実桜の後について、歴史を感じさせるアパートのドアを開けた。 「ここね、病院から近いでしょ?」 そう言いながら部屋の電気をつけると、本当に必要最低限のものしか置いてないかなりシンブルな畳みの部屋が浮かび上がった。 「座って。今お茶いれるから」 そう言って台所のガスをつける実桜の背中を見ながら、俺は部屋を見渡した。