タクシーを止めて、ある建物の中に入ると、
受付の女性が、にこやかに応対してくれた。
名前を告げると、二階へ案内された。
螺旋階段を上がると、そこでドレスの試着ができる部屋がいくつかある。
雅のことだ。
多分黙ってきたことが分かったら、キャーキャーいって派手に喜ぶに違いないから、
俺は案内をしてくれた女性に、
人差し指を口に当てて見せた。
女性は、にっこりと笑って何も言わずに手である部屋を指し示してくれた。
そっとドアを開けると、
薄いカーテンがかかってて、その奥でがさがさと音がしている。
時々、聞こえるドレスの色だろう、指示を出してる声は紛れもなく雅のもので、
俺は彼女と付き合って、こんなサプライズを考え付いたのも初めてだな、
なんて思ってたんだ。
俺も、楽しもうとしてるのかもしれないな。

