外に出ると、もう暗闇が落ちていて、
道を彩るにぎやかなイルミネーションが街行く人たちの顔を照らしていた。
俺は、タクシーに乗り、ある場所にむかった。
俺の婚約者の元に・・・。
式は来年の春。
だけど、なにもこんな日に衣装合わせをしなくてもいいのに。
昨日は断ったけど、
いきなり行ったら、きっと彼女は喜ぶに違いない。
俺は今日のミオを思い出していた。
ほとんど言葉を交わすことがなかったけど、
彼女から言われた言葉は、
「来年卒業だね・・・かっこいいお医者さんになってね!」
という、笑顔に添えられたものだった。
彼女の元気はきっとあいつからもらったものなんだろう、
その時の俺にはそうしか・・・考えられなかった。

