俺の頭の中に、数日前のあのシーンが思い出されて、思わずプルプルと頭をふった。
「どうした、祐」
「あ、いや」
隣のヒロに声をかけられ、とっさに
「結婚、っていいもんだな、と思って」
と口からでまかせを言ってしまった。
それを真に受けたヒロはもう俺達の前を過ぎていったジュンを見ながら
「そうだな」
とつぶやいて、手の中に残っていた白い米の粒を空高く舞い上げた。
それは一瞬青い空に散らばって、すぐにぱらぱらと落ちてくる。
その中でヒロは、その白い粒を見つめながら、俺に小さく尋ねた。
「お前は、結婚本当にいいと思ってんの?」

