その時、元が現れたんだ。 元は俺とミオを見比べて、 俺に向かってきっと鋭い視線を送った。 彼女を守るように。 そうだった。 もうその役目は、俺じゃないんだ。 俺は名残惜しくなる前に、 また胸の鼓動が昔を思い出してしまう前に、 さっと立って戻りだした。 もう見ない。 彼女の選んだ道なんだ。 建物の外は、少し風が強くなってきていた。 俺は書類を飛ばさないように、足早に車に向かった。