―――あかね―――


お前なのか?

俺に会いにきてくれたのか?

鮮やかな赤い空を見つめて茜に問い掛ける。

 ……あきら……

あかね?

 ……ごめんね?何も言わずに逝ってしまって。

茜なんだろ?

 ……伝えたかったの。ありがとうって。

待って姿を見せて?

 ……あなたを心から愛していたわ。

俺だって愛していたさ

 ……私の瞳と共に私の生きられなかった分まで生きてね。

茜の瞳?

 ……晃、幸せになってね。私はとても、幸せだった。
   あなたと出会って、あなたに恋して、同じ時間を共有して
   沢山話して、沢山キスして…沢山勇気をもらったよ。……ありがとう

俺もお前に沢山の勇気をもらったよ。俺はまだお前に何もしてやれていないのに… お願いだ、まだ逝かないでくれ 

 ……晃、幸せになってね……


茜? あかねっ!逝くな。だめだっ。逝かせない。いやだ、いやだっ! あかねぇぇぇぇっ!


 ……私、幸せだったよ。晃…さようなら……