その夜俺は、茜との思い出をずっとたどっていて、なかなか眠れなかった…。 明け方ウトウトしていた俺はふと目を覚ました。 まだ、日が昇るには早い時間。 何の前触れもなく、突然目が覚めた事になにか胸騒ぎを感じる。 カーテンをあけ、空を見上げると、明けの明星が光っていた。 ゆっくりと空が色を変え始め漆黒の闇が薄明るく紫色に変わっていく。 徐々に赤みを帯び始める空はやがてゆっくりと太陽をつれてきた。 一筋の金色の光が闇を裂くように空を染め始める。 徐々に空が一面の茜色に染まっていった。