「俺、諦めないよ。伊達に、2年間想ってきたわけじゃない。
茜が俺を好きになるまで何度だって告白するし、どれだけでも待ってやるよ。」

俺は茜も見据えて宣言したけれど、茜は相変わらず視線を外したまま、俺を見ることはしなかった。

「ダメ…なんだって。お願い」

「俺のこと嫌い?」

そんなはずはないだろうと思いながら意地悪な質問をする。

茜の気持ちは痛いほと伝わってきた。

俺のことを好きなんだ。

ただ、何か理由があってそれを告げる事が出来ない。

「…嫌いじゃ…ないけど…」

ほらね。全身が好きだって語ってるよ。素直になればいいのに。

「だったら、好きなんだな。じゃあこうしよう。
期間限定!とりあえず1週間お試しってのはどう?
1週間試してみて俺を好きになれなかったら断ってよ。俺も、本当に諦める。
その代わり1週間は真剣に俺を見て、できれば恋して欲しい。
俺は全力で茜に俺のよさをわかってもらうから…。な?いいだろ?」

茜はまだ何か言いたそうだったけれど、俺の迫力に負けたのか諦めたように笑って頷いた。

「1週間だけだからね?」

そう、自分に言い聞かせるように呟きながら…。

1週間。その間に絶対に茜を俺ナシではいられないくらい好きにさせてやると思っていた。

実際には、俺のほうが茜ナシではいられなくなったんだけど…