いっつもあいつ,美砂が美人だからって
美砂をひいきする。
どうせ私なんか...私なんか...。
出てきそうになる涙を必死にこらえて
地面にかがみこんだ。
「おっ!!柊!!ジャンピングスクワットやる気になったか!!
よぉしっ!!他のやつらはこの前の授業の続きで,サッカーのヘディングの練習だ!!
各自2人ずつペアーを作って始める事―!いいか―?!
じゃあはじめ―!!!」
ピーッ!!!
荒井の首にかけてあるホイッスルが勢いよく鳴る。
私あの笛吹けた事ないんだよね~
肺活量の問題なのかなあ?
「ひいらぎぃ~!!!
ボケーッとマヌケな顔してないで
さっさと始めるぞ―!!
よぉ―い...」
ピーッ!!
「いち,に,...さん...」
地獄のスクワットが始まった。
これマジ膝にくるんだよね~…
って年寄りかッ!!
って自分で突っ込んでみたり…
で,気を紛らわす。
「柊!!全然床から足が浮いてない!!もっと飛べ!!
飛んだらしっかり下までしゃがめっ!!」
「はぃ゛~!!!」
もう…無理…。
左足が痛んできた。
そう,いつものやつ。


