「ちょっ,ちょっといってくるねっ!」
そういって私は1人,小早川の席に向かった。
「あっ…あのさっ,あの~…
「何だよっ!!俺は疲れてんのっ!!」
もじもじとどもっていると,小早川が最後まで聞かずに口を挟んできた。
「俺,昨日まで親戚のおばちゃんの3回忌?とかゆ―のにいってても―疲れてんのっ!!」
首を回しながら言った。
「嘘っ!?だから学校来てなかったの?!」
びっくりして,すぐさま聞き返した。
「そ―だよ!当たり前じゃん。お前,何だと思ったの!?……もしかして……
「い,いや何でもないよっ!!」
何だか勝手に勘違いしているみたいで顔から火がでるくらいに恥ずかしくなった。
「ば―か。お前のせいだとか勝手に勘違いすんなよっ。…俺には星の数だけ女がいるんだ……」
斜め上を見上げながら陶酔している。
「誰もそんなこと思ってないよっ!」
恥ずかしさがMAXになってくるりと自分の席に戻った。
何だか,無駄に心配しちゃって,損した気分。


