別室に操作しに行っていたはずの技師さんが戻ってきた。
「あ!問診でもきいたと思うけど,
狭い所怖くない?
あと,中に入ると機械の音がうるさいから耳栓してもらえるかな?」
緑の耳栓を渡された。
「はい,大丈夫です…。」
耳栓をしながら答えた。
「よしっ!!じゃあ次こそは始めるからね。」
そういって技師さんは戻っていった。
耳栓,ゆるくないかな?
とか
中,怖くないとかいっちゃったけど本当に怖くないかな?
とか
色々考えてしまった。
その時,
ガタガタと音を立てながら,私が寝転がっている道みたいなものが
口を大きく開けたMRI内へと私をいざなう。
中にあるマイクから
「大丈夫かな?!
じゃあ少し長いけど動かないで下さいね~」
と聞こえた。
聞こえるはずもないのに,小さく はい, と返事をした。


