全ての担当患者を一通り回り終えた私たちは,一緒にナースステーションに戻った。
「仕事は朝はこんな感じ。夕方もこんな感じね。夜間の当直はまた説明するわね。」
カートをガラガラ押しながら川田さんが話してくれた。
「ありがとうございます!」
「ところで,どうして柊さんは看護師になろうと思ったの?」
川田さんがいきなり尋ねてきた。
「私は…学生時代に,入院して…。その時接した先生や看護師さんにすごく憧れて…。ちょうどその時進路に迷ってた私は,看護師を志す事にしたんです。」
一字一句,私も改めて言葉を噛みしめるように答えた。
「そうなの…。私と似てるわね!」
そういって,川田さんはニッコリ笑った。
「私もね,小さい時に憧れたんだ。
幼い時は,接する看護師さんから勇気や元気をもらってたけど,
今こうして自分が看護師になると,勇気や元気をむしろ看護師の私の方が,子供達から貰ってるんだな,って気付いたの。」
明るく川田さんが言った。


