「行ってきまーす!!」






まだ口の中のロールパンを飲み込めてない内に
玄関を飛び出した。


靴も中途半端に履き,愛車にまたがる。





そう,私の愛車…ならぬ愛チャリのジェシカ。






チャリに名前なんてつけてる。
しかも外国人風。







まあまあ,細かい所は突っ込まないで下さいなっ








いつもの何の変哲もない通学路を
立ちこぎで通り過ぎてゆく…。








もうすぐ,春だなあ…。








道沿いに植えてある桜の木は
今か,今か
とばかりに蕾たちが身を開く瞬間を心待ちに様子をうかがっている。







「おっと…
そろそろ変速3に上げるかっ!!」








カチカチッと一気に変速機のレバーをMAXの3まであげる。








「重―いっ!!!」