時には,この位の痛さを
他の子も持っているんじゃないか,
自分だけがその痛みを大げさに考えているんじゃないか,
と,余りにもはっきりした原因がわからないと言われた事で
悩んだ時期もあった。
どの診断もそれぞれの医者の個人的な推測。
原因に基づいたものではなかった。
だから余計納得出来なかった。
納得出来なくても
どの病院に行っても同じ事。
もう私は高校に入ってから
この痛みの原因をしることを
諦めていた。
「おいっ!!柊!!大丈夫かっ!?」
もう,立つことも出来なかった。
私はその場に倒れ込んでいた。
「担架持ってこ―いッ!!!!!」
荒井の声が校庭中に響き渡った。


