ナースステーションの間を通って,大きなエレベーターの前にきた。
業務用のエレベーターみたいで,入った方と逆側に手術室へ出られる出口があった。
「今度はこちらから降りますね。」
そういって,扉が開くと先導してくれた。
手術室の中には,沢山の人が頭にキャップをかぶっていて,ドラマみたいだった。
すごい…。
とても清潔に保たれていて,空気もすごく新鮮に感じられた。
まず手術室の横の部屋で,名前,生年月日の確認をした後,私も同じくキャップをかぶった。
前髪もしっかりいれなくちゃ駄目なのが嫌だった。
…おでこ広いのに……
その後,ベッドの上に寝転んで服を全部脱いで手術着に着替えさせられた。
寝転んで上を見ると,あの一杯電球のついた手術室にある照明がかざされていた。
うっわ―!!
本当にあるんだあっ!!
そのまま,手の甲に点滴をされた。
その間中ずっと,部屋の中にいた人達が色々話をしてくれた。
おかげで怖さは忘れられた。
酸素マスクを口にかぶせられた。
「普通に,らく―に息をして下さいね~。点滴の方から徐々に麻酔入れていきますんでね。」
あれ?
数とか数えないのかな?
ドラマとか良く数えてるよね!?
…ドラマの見過ぎかな…?
麻酔に逆らって目を開けていてやろう!!
と無謀な,無駄な努力をした。
そんな努力のかいなく,上の照明を必死に見つめていた私の視界は見る見る内に,歪んでいき,
深い,深い闇に落ちていった―――。


