大陸一の歴史と文明を誇るこの国が、あっけなく落ちたのにはわけがある

軍事力そのものはひどくお粗末なものだったが、代々の統治者は人知を超えた力を持っているとされていた。

実際は誰もその力を見たことがないのだが、この国を侵すことはタブーとされていた。
そのタブーを破ったのが、カイルの父だった。

無数の間者を送り込み、何年もの歳月をかけて王を毒殺した。

この国の王がただの人であることを証明した上で、あるだけの武力と兵力をもって、一気にこの国を屠ったのだ。