金色の花

「私が見つけたものに手出しは無用だ」

じっと少女を見下ろしたまま、冷ややかに告げた少年は、そっと剣に手を伸ばす。

「マーシャの所へ行きたいか」

行きたいと言えばすぐに望みをかなえてやるつもりだった。
けれども少女は無言のまま、こぼれそうに大きな瞳を、1つ2つまたたいただけだった。

長い長い沈黙の後、深い青を見つめたまま、少年はさらに言葉をつむぐ。

「それとも私と一緒に来るか」