金色の花

「マーシャはどこ?」
「カイル様、お下がり下さい。始末します」

鈴を振ったような少女の声に、無機質な男の声が重なった。

金色の髪、青い瞳、そして幼いながらも完璧な美貌。

この国を王族の特徴をこれほど色濃く有した者を、生かしておくことはできない。

たとえ見逃した所で一人では生きていけないし、すぐに別の者に捕らえられ、殺されることは目に見えていた。