正直言って、一ノ瀬さんの車から降りてからの記憶はほとんど無い。 その代わり、あの夢のような数時間は鮮明に覚えている。 近づいたとおもったら遠ざかって…そんな風に距離を保ってきたけど、もう限界みたいだ。 あたしも、一ノ瀬さんも。