ここまでの話じゃ、あたしがおかれた状況を理解するのは難しいので説明しよう。
全ての始まりは、ちょうど一年前。
今日みたいにまだ少し肌寒い3月の終わりのことだった。
…以下、回想シーン…
「綺麗な肌ですね」
デパートの化粧品売場でいつも通り仕事をしていると、一人の男性客からそう声をかけられた。
見た目から判断して、おそらく30歳前後の背の高い男性だ。
結婚指輪はしてないから、おそらく独身。
長めの黒髪と切れ長の目が印象的だった。
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