コンビニラブ

深夜１２時３０分をまわった頃、
下りてきた若旦那が神妙な面持ちで近づいてきた。


「どーしたんすか？」

「実はさ、伸治くんにお願いがあるんだけど。」


嫌な予感がした。

「なんすか？」

「午後のバイトの子がね、急に辞めることになってさぁ」

「…」

「宿題の課題が多くて、忙しいんだってゆーんだけど、遊ぶ金が貯まったんかなぁ」

「で？」

「バイト決まるまで、伸治くんにお願いできないかと思って…どうだろ？」

「…決まるまでですよね？！」

「もちろん！」

「僕にも色々都合がありますから、早急にお願いしますよ！」

「いや〜、いつも悪いね〜！」


こうして、しばらくの間、夕方からバイトに入ることになった。



そして今日は、早朝からアンのことを現場まで送っていかなければならない。


「ちょっとは断ったほうがいーよ！デートもできないじゃん！」

「…」

「あれれ、もしかして進展なし？」

「この前、明るい時間帯に買い物に来て、俺がいるから驚いてたよ！」

「時間避けてんだぁ。かわいそ〜。」

「だから、今こんな状態だって説明したよ。」

「そしたら？」

「気にせず買いもんに来るようになった。」

「じゃー…良かったのかな？」