吉野が伸治の買い物につきあった時、

伸治の情報から、
由衣は、そのネックレスを持っていないことが判明。


新作を選らんだのは伸治だ。


その後、吉野のバイト先に行った伸治は、
酔った勢いで、今の心境を語っていた。


それは完全に、
隠しているアンへの想いを、
自分でも認められずに強がっているようで…

それが、

次の日の吉野に、
もう一度、あの店へ足を運ばせるきっかけとなったのだ。


残念だったのが、

まだ、あまり知られていない新作よりも、
由衣が気に入って、常に身につけていたのは、
今、人気のネックレスの方だったということだ。


もう一度言うが、
吉野は両方を薦め、
新作のネックレスを選んだのは、伸治だった。


残り物には福があるのか…?



ある日突然、
由衣の部屋の伸治の荷物が、
伸治の部屋のど真ん中に置かれ、
数少ない由衣の荷物が
伸治の部屋から消えていた。


その荷物の中には、
買った時と同じ状態にラッピングし直したネックレスも入っており、
合鍵は郵便受けの中にあった。


すると伸治も、その日のうちに
同じ方法で合鍵を返還し、

この恋の結末を迎えた。


伸治にとっては、
別れなど、
いつも、あっさりしたものだった。