コンビニラブ

「え？否定しちゃったよ！」


伸治には“寝耳に水”だった。


その文面には続きがあり、

『実はアンには、ここ数か月に渡って考えていたことがあり、それを、この場をかりて、さらに報告させて頂きます。
この度は、お騒がせ致しまして、申し訳ございません。私アンは、恥ずかしながら、ただ今、受験を控えている状態です。ハッキリした詳細は発表できませんが、もし、学校に通うことが出来たなら、交流関係が今よりもずっと増えることを、とても楽しみにしています。ぜひ、暖かく見守ってもらえたら幸いに思います。』


これによって、
アンとアキラ二人の、
過剰な熱愛報道が、納まりつつありそうな流れを、
コメンテーターから窺い知ることができた。


アキラの突発的な行動に対し、
大人な組織が踊らされたと言ったところであろう。


二度ビックリの報告に、
芸能界にも色々あるのだろうと、とにかく、
ひと段落した時、本人から話してくれることを信じた。


そしてまずは、
やるべきことをやらねばと
オーナーの家へと向かう伸治は、

この先、就職活動や卒業に向けての課題もあることだし、
ムリの無い、しっかりとしたシフトを組んで貰えるように頼んだあとで、
きちんと、
由衣の元に謝りに行く考えでいたのだった。


オーナーとの交渉は、無事成立！


やっとの思いで、
由衣へ電話をかけることができたと言うのに…

やはり、出てはもらえず…

向こうからの返信を待ってみることにした。