コンビニラブ

そして思うのだった。

あのことさえなければ、
もちろん、とっくにココに来て、今こんな風に、もめる事も無かっただろう…と。


「ごめん。寝てた俺が悪いよな、やっぱ。」

「…」

「シフトのこと、ハッキリさせなくちゃって分かってるんだ。だからつい、」

「居ないと思って来たの…」

「は?」

「家に帰ってこれない理由があるんじゃないかって思ったから、それを、この目で確認したくて。」

「…なに?なんのこと?」

「それくらいのことがあるんならともかく!ただのお人好しの皺寄せに、あたしの時間が使われてるなんて!勘弁してよ!」


自分だけが、いつまでも罪悪感を背負ったままなのが嫌で、
勝手なことばかり言っているのは承知で、部屋を飛び出していく由衣。


そして、
言われてることが理解できない伸治は、
その後を、すぐに追い掛けることはできなかった。


しばらくは、
由衣の言葉を思い出しながら、色々と考えてみる。


確かに、由衣との約束をポカしてしまったことがあった。


それでも、何も言ってこない由衣に、つい、甘えていたのは確かだ。


もちろん、後回しでも良いと思っているわけではない。


彼女を差し置いて、友達を優先しているはずもなかった。

だけど…

アンのことを、ほうっておけなかったことも………

確かだった。