コンビニラブ

伸治の部屋の番号のボタンを、
二度、鳴らしてみてから、

「いないのかな?」と

鍵をさして中に入っていく由衣。


そして、ドアの前のチャイムも鳴らすが、
やはり反応は無く、
再び鍵を取り出しドアを開けた。

するとそこには、
ひとりベッドで眠る伸治の姿があった。


「伸ちゃん!?」

「ん〜。」

「も〜っ!いつから寝てんの?」

「あー!ごめん!」


伸治は飛び起きた。


「信じられない!寝てるってどーゆーこと!」

「ん〜、朝まで店に入ってて…」

「だって、早番だって言ってたじゃん!」

「そーだったんだけど、オーナーの都合でさ」

「伸ちゃんは人が良すぎ!しっかりしてよー!騙されてるんじゃないの?」

「違うんだよ!これには色々あって、俺がひき受けたんだ」

「なんでそこまでするの?!ただのバイトでしょ!」


さすがの伸治も、寝起きが手伝い、イラっとした。

「…大人だからぁ!自分のことは自分で判断できるよ!」

「!あたしのことすっぽかしておいて?」

「こーやって会えてるじゃんか!!」

「ずっと待ってたんだよ!電話にも出ないし!」

「鍵持ってんだから、いつでも来りゃいーだろ!」

「そーだけど…」


急に黙り込む由衣。