コンビニラブ

『ごめん!昨日はバタバタしていて気がつかなかったけど、なんかあっただろ?』


クルマの後部座席に居るアンは、
そのメールに、頬を緩ませた。


そう、アンは気がついていたのである。


よくわからない女性が訪れてきたあの日、

慌てて止めに入った吉野が、

ハッキリ“由衣ちゃん”と

その女性の名を呼んだこと…


その瞬間から、
“この二人には何かある”と、
分かっていたのだが、

伸治のことを考えて、
ずっと黙っていたのだった。

が、そのうち

(彼女と友達に騙されてるなんて…)

何も知らないのであろう伸治のことを考えるアンの身に、
とんでもないことが起こった。


(あれ?あたしって、もしかして…好きかも?!)


くすぶっていた気持ちに気が付いてしまったのだ。


でも、伸治には彼女がいる。


(だから何?!)


それでも好きな気持ちは変わらない!

そして、

嘘のつけないアンは、
アキラの気持ちに、自分が応えられないこと告げていた。


今回のアキラの行動は、
完全に“このこと”と関係していたに違いない。