探してみようか?

尚も笑うブラドにシェイドが笑いをなくした。

きょとんとブラドに見入っている。
ブラドも笑うのをやめてシェイドを見た。

最初とは違って、もう随分柔らかい視線でシェイドを捕らえている。



「僕はね、楽しければそれで良いのさ。それが楽しいなら君と寝るし、そうじゃないならしない。もし君を殺した方が楽しいならそうするし…でも君とはこうして街を歩いているのが楽しそうだよ。」



また笑い始めて進んで行った。

彼に行き先はない。

あるとすれば「楽しい所」と答えてくれるだろう。

シェイドの思考に何かが過ぎったが、それを知る者はいない。

本人すら今は気づいていない。



ただ今は、彼の時間の為に夜の共に歩くのみだ。