寝室に置いてあるベッド横の机の中にあった写真を取り出すと僕はベッドに腰掛けた。
「ウイ……」
僕はその写真を見てそう呟く。
親が企業の代表をしているようで、街一番の生粋の“お嬢様”だ。
1ヵ月後の彼女の誕生日に婚約するらしい。
ゲームは楽しくなくちゃつまらない。
僕が彼女を選んだのは、面白そうだったからだ。
生粋のお嬢様だから、僕に堕ちるのは簡単なことだろう。
僕は机の中から、香水のボトルを手に取る。
これは、あらかじめ盗んでいたものだ。
これが大事な鍵になる。
彼女は僕の手のひらでもう人生が変えられていることに気付いていない。
甘い、
悪夢を魅せてあげようじゃないか。
お嬢様のために、
特別に。