僕に出会ってしまったお前が悪いんだ、と嘲笑う。


彼女の体から熱が消え、僕と同じように冷たくなっていく。


僕以外にも男がいたのなら、
そいつにすればよかったじゃないか。


生温い血液が、僕の喉を通る。


彼女の体から血液が消えてしまえば、もう用済みだ。



僕は彼女の死体を道端に捨てた。


きっと、彼女が見つかるのは遅くは無いだろう。


すぐにでも見つかって、街はまた“吸血鬼だ”と騒ぎ出す。



面倒だけれども、

その中に混ざって人間を殺すのも面白そうだと思った。




……次のターゲットは決まっていた。