薔薇の欠片




熱かった。


温度の無い僕の肌は火傷してしまう。



だけど、

そんな熱も欲しいと思った。




「言いたいのは、
 それだけですか?」




ああ、彼女はわかっていた。





「そんな君だから


 狂おしいほど



 愛しいんだ」





僕は笑っていた。



今までの作り物じゃない。



彼女からもらった


笑顔だった。