「クスッ」






柱の陰から、にこやかに笑う少女が出てきた。







「お閖ちゃん!」







少し垂れた大きめの瞳に、ぷっくりとした幼い顔立ち。







小柄で、歳よりも、少し見えがちなその少女はの名は







お閖 ユリ。







雪月よりも一年早く、引っ込みとなった、雪月のライバルであり親友である大切な存在だ。







「よいしょ。」








寝そべっていた、雪月の横に腰をかけた。







「雪月ちゃん、凪雛姐さんが呼んでたよ?」








「え、姐さんが?」