「さっきからさ、ずっと雪月ちゃんの事呼んでるんだけどー。」







雪月は、ぼうっと空を見つめるだけ。







「こりゃ、ダメでありんす。」







隣の呉葉がため息をついた。






そうして、雪月の肩を掴み揺すぶった。







「あぁ・・・呉葉姐さん。」








雪月はようやく呉葉に気がついた。








「どうしたの、さっきからずっと呼んでたのに。」








「あ、すみません。そろそろ夜見世でありんすか?手伝いに行かんと・・・」







そう言って、立ち上がってその場を去りかけた。







「雪月ちゃんって、本当の性格出さないのね。」