「遊女は、金を貰って客に奉公するんだろう?金ならくらでもやる・・・」







バシーン







雪月は、すごい勢いで尚五郎の頬を殴った。








「ふざけんじゃねぇよ。奉公?あぁ、奉公ぐれぇくらだってしてやらぁ。だがな、遊女なめんな。」








少し、落ち着いてきた雪月は、着物の裾を直していった。








「アンタが今までどんな女を相手にしてきたかなんて、知りんせん。だがな、下界でのうのうと生きてるような女に、わっちは負けやしない。」










「地獄で生きる華の様 ザマ を、わっちがアンタに魅せてやる。」









尚五郎は、呆然と雪月を見つめた。








「地獄で生きる華は、そんなんじゃ靡かねえよ。」










それから、尚五郎と間をとって座りなおした。