由美子先生が目の前にいる。

その隣にいるのは、君博さんだった。

身長は、いつもの10センチサイズじゃない。

大人の男の人の身長だった。

元に戻ったの?

でも隣に、何で由美子先生がいるの?

わたしじゃないの?

けど2人は、わたしの存在に気づかない。

再会した喜びを噛みしめるように、君博さんと由美子先生が抱きあった。

いや、やめて…!

言葉は出かかっている。

でも、言うことができない。

抱きしめあった後、2人は見つめあった。

お願いだから、やめて…。

君博さんを取らないで…!

お互いの距離が少しずつ縮まる。

「――いやーっ!」

悲鳴のような自分の声に驚いて、思わず飛び起きた。

目の前には見なれた白い壁があって、そこにかけてある時計を見ると、午前3時を過ぎたところだった。