えっ、何ですって?

「私のことはつきあって行くうちに知っていけばいいです」

ああ、そうですか…って、違う違う!

「すみませんですが、一言もつきあうと…」

言った覚えがないんですけど…。

「おや、そうでしたか」

そうでしたかって、人の話はちゃんと聞いてください!

「でも、そのうちになれますよ」

「…何を?」

訳がわからなくて、わたしは聞き返した。

「鈴木さんの男嫌いを治してあげますから」

な、何ですって?

聞き間違いであって欲しいと、心の底から思った。

と言うか、勘違いしてる!

「いや、わたしは男嫌いとかではなくて…」

「お昼休み、屋上でお待ちしてます」

大森くんは微笑むと、わたしの前から去って行った。