「――あ、あの…」

それ――小人が声をかけてきたので、わたしは小人と同じ目線にしゃがんだ。

「何ですか?」

わたしは話しかけた。

「ここは、あなたの家ですか?」

小人が聞いてきたので、
「そうですけど…と言うか、あなたは誰なんですか?

何でここにいるんですか?」

わたしの質問に、小人はうつむくと首を横に振った。

「それが、自分でもよくわからないんです。

気がついたらここにいて、背もこんなに小さくなっちゃって」

呟くように言った小人がかわいそうに見えた。

「迷惑なら、出て行きます…」

そう言って、小人は寂しそうに背中を向けたので、
「――待ってください!」

わたしが小人を呼び止めた瞬間、小人が振り返った。